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「そういえば誕生日プレゼントの礼をまだ言ってなかったな ありがとよ」
薄暗い自室の寝所でくつろいだ体勢のまま、躯は先ほど呼び出した飛影にいつもどおりの口調で言った。それを飛影は鼻で笑って返す。
「ふん バカだな。あれは俺の罠かもしれんぞ。
 お前の精神状態を安定させることで来年の優勝を確実にするための、な。」
いつもよりも更に少しだけ偉そうな態度の飛影の言葉に
「なるほど それはまあ半分は本当だろうな」と流すように躯は返した。
その様子に飛影は少しいらついて反論する。
「もう半分も本当だ。いつまでも余裕でいられると思うなよ。
 俺はまだまだ強くなる」
そう言って自信のある笑みを浮かべた飛影に
「だろうな」と、躯は余裕の笑顔のまま答えて、続ける。

「だが悪いが・・・
 お前が強くなるだけ 俺もまた強くなる
「飛影 お前がまた死に方を求めることがないようにな」


しばらくの沈黙の後、飛影はおそらく照れているときにもするのだろう難しい顔をして言った。
「・・・昔のことを掘り返すな」
その顔に今までのやりとりのなかで一番楽しそうに躯は笑っていた。
「お互い様だぜ
 悔しかったら とっとと追いついてこい
 そうだな、手合わせでもするか?」
そう言って立ちあがる躯。
「無論だ」
飛影は上着を脱ぎ捨て、じっくりと躯を見据えて、構えた。






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◆コメント◆
  ラブラブバカップル・・・
をこの二人で目指してみました。
これくらいが妥当ではないかと思うのですがいかがでしょうかね・・・。
ホントは漫画で描いてみたかったものです。
漫画もですけど、文にするのも相当難しい・・・。


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